3月3日(木)の 一般質問の内容は、以下の通りです。
問1 地方創生と人材育成について
(1)地方創生を進めて行くうえで、本県の強みを伸ばし、弱みを克服する必要があるが、今回の予算を活用し、新年度どのように取り組むのか、所見を問う。
新幹線の活用方策や確たる地方創生のビジョン、まちの将来像を描くことが大切であり、富山県の持つ潜在的な魅力を十分発揮し、他の地域との差別化を図るべき。
(知 事)観光・地域振興局
(2)「地域経済分析システム(RESAS)」を活用して、人材を育成し、地方創生戦略を実効性あるものにしていく事が重要だが、本県におけるリーサスの有効活用と地方創生の担い手となる人材の育成についてどのように取り組んでいくのか、所見を問う。
政府はRESASを活用できる人に資格を付与する新しい制度を16年度に創設するとしている。
(観光・地域振興局長)
問2 少子化問題と移住促進について
(1)地方創生は人口減少対策とともに語られるが、人口の増減にかかわらず、将来に希望の持てる魅力ある地域社会をいかに実現していくかという観点から政策に取り組むべきと考えるが、所見を問う。
今必要なことは、地域間の競争がますます激化するなか、市町村や民間、県民一人ひとりと認識を共有し、十分に連携を図り、地域に住む住民がみずからの意思で決定し、みずからが幸せを感じる地方創生にしていくことではないか。
(知 事)観光・地域振興局
(2)これまでの結婚支援の取組状況と、さらに多くの出会いの機会の創出に向けた今後の取組みについて、所見を問う。
本県においても未婚化・晩婚化は顕著であり、日本経済研究所の調べでは、本県の生涯未婚率は男性で17.52%、女性で6.72%と、男女とも全国平均よりは若干低い状況だが、決して低い数字ではない。
(観光・地域振興局長)
(3)これからの移住戦略は、攻めの姿勢で、さまざまなニーズに対応し時代の変化に即応した施策をハード・ソフトの両面から、積極的に取り組んでいくべきと考えるが、所見を問う。
一歩踏み込んで、移住希望者が具体的に何を求めているのか、世代ごとのニーズを踏まえ、それに的確に対応できるような施策に取り組んでいくことが求められている。
(知 事)観光・地域振興局
(4)移住希望者の住まいの確保の現状と今後の対応方針について、所見を問う。
市町村と連携して空き家コーディネーターによるマッチングに支援したり、富山くらし・しごと支援センターで情報を提供したりしているが、いきなり住宅の取得とまではいかないまでも、県や市町村が保有する官舎等の空き部屋を活用して、移住希望者向けのお試し住宅などに利用することもひとつの手段ではないか。
(観光・地域振興局長)土木部協議
問3 高齢者問題と認知症対策について
(1)本県における高年齢者の就業の現状と、就業を促進する県の取組みについて、所見を問う。
意欲ある高齢者には、就業等によって社会に貢献してもらうことが重要だが、シルバー人材センターの会員数が減少し団塊の世代を取り込めていない。一方、シニア世代にも地域経済の担い手として活躍してもらうため、起業支援を始める自治体も見られる。
(商工労働部長)
(2)県内の老人クラブの現状と、活動を活性化するための県の取組みについて、所見を問う。
近年、クラブ数や会員数が減少し続けているなか、趣味やスポーツ活動のほか、買い物支援や見守りなど地域支援の取組みを積極的に行っているクラブがあり、元気なシニア層の増加で、その名称から老人を外して若返りを図る動きも活発化している。
(厚生部長)
(3)県内の認知症高齢者数の現状と見込み、また、認知症対策のこれまでの取組状況と今後の支援策について、所見を問う。
新オレンジプランでは、我が国の認知症高齢者の数は2025年には約700万人になると見込まれ、これからは誰もが認知症、あるいは認知症の方とかかわる時代になると言っても過言ではない。
(厚生部長)
(4)認知機能が低下する高齢運転者による交通事故を防止するためには、家庭等での啓発を促すことが必要と考えるが、今後どのように取組むのか、所見を問う。
警察庁によると、高速道路での自動車の逆走事案のうち、運転者が65歳以上の事案が約6割、そのうち認知症が疑われる事案が3割であるとのことである。
(警察本部長)
問4 防災拠点へのWi-Fi整備について
(1)本県における、防災拠点となる避難所等のWi-Fi整備の状況について、所見を問う。
総務省の研究会が昨年5月に取りまとめた報告書によると、役場などの庁舎施設へのWi-Fiの設置率は9%、避難所は1%、避難場所は0.1%と、ほとんどWi-Fiが整備されていない状況。
(知事政策局長)経営管理部協議
(2)防災拠点となる避難所等への積極的なWi-Fi整備が必要と考えるが、所見を問う。
政府は、東京オリンピック・パラリンピックに向け、「重点整備箇所」への設置完了をめざすとしている。該当する避難場所、避難所は1万3000ヵ所、避難所は公立中学校区当たり1か所が目安とのこと。役場などの庁舎施設は全てが重点整備箇所である。
(知事政策局長)経営管理部協議
問5 再生可能エネルギーの利活用について
(1)バイオマスで発電した電力や太陽など熱エネルギーの自家消費を拡大し、売電によらない再生可能エネルギーの活用を進めることについて、所見を問う。
再生可能エネルギーによって発電された電力のほとんどは固定価格買取制度により売電されている状況であり、地域の資源として有効に活用するためには、固定価格買取制度に依存しないエネルギーの活用方法についてもっと検討を進める必要がある。
(商工労働部長)
(2)本県の立山温泉地域における地熱発電の今後の見通しについて、所見を問う。
環境省が2010年に行った調査によると、本県は北海道に次いで全国2位の地熱発電のポテンシャルを有している。国においては、2030年度までに総発電量に占める地熱の割合を現状の0.3%から1%程度に3倍以上、引き上げる目標を掲げている。
(公営企業管理者)